2019年01月03日 更新

ビジネス実務法務検定3級の問題集があまりに素敵だった話

先日たまたま買ったビジ法(ビジネス実務法務検定)3級の問題集が近年稀に見るレベルで良かった。これまで問題集に対して「綺麗だ」なんて思ったことは一度もなかったけれど、思わず見惚れてしまったというか、その美しさに見入ってしまった。問題を解いているときもこの本の美しさに気が向いてしまい、問題に集中できないことがあって。その意味で問題集としてはやや弊害もあったわけだけれど、あまりによかったのでその良さをぜひ多くの人に知ってもらいたい、そして、世に送り出してくれた方々に感謝を申し上げたい。そう思ったのでこの記事を投稿します。

何がこんなにも自分に魅入らせるのか、当該資格の試験勉強をしている最中でしたが自分自身不思議に思ってその理由を分析していたので、当時の情報をもとにこの本の素敵さを紹介していきたい。

素晴らしい点は大きく3つあると思う。

1.紙面の使い方が上手く勉強が捗る

「紙」媒体であることを最大限活用している構成になってるんです。レイアウトが練りに練られているんです。具体的にいうと、見開きの右面(右ページ)が問題、その裏面(次ページ見開き左面)が解答になっていて、問題と答えが実に確認しやすい。

よくある問題集には、問題のすぐ下に答えが書いてあるとか、視界に入る範囲に答えが書いてあるとか、はたまた、問題とは全く離れて後ろのページにまとめて答えが書いてあるとか。そういった問題集も場合によっては良いときもあるとは思いますが、好みではないです。美しくないんです。

この問題集は、問題があって答えがすぐ確認できる、その答えはわざわざ自分で隠したり、覆ったりすることなく、自然とページをめくると視界に入ってくる。そんなページ構成になってるんです。これはすごいなと思いました。いや、当たり前のような気もするんですけど、このあたり前のことが実践されている問題集って少ないと思うんです。コンセプトが違う本が多いというか。一問一答形式に近いと思うのですが、一問に限らず、問題と答えという大きな括りできちんと区分けされているという点がとても良かったですね。

2.解説のテンポが良く、頭に入りやすい

解答の内容が頭にスッと入ってくるんです。なぜなのか自分でも分からなかったので解説文を少し分析してみたら、おぼろげながら理由が見えてきました。

解答の中身、解説の記述順が明快なんです。具体的には、(1)解答(正解or不正解)、(2)重要事項(要点)の説明、(3)解答の根拠という流れで全て統一されてるんです。

(1)、(2)、(3)それぞれについて解説します。

例として「ある文章が提示されて、内容が適切か不適切かを判断する問題(マルバツ問題)」をイメージしながら考えてみてください。

まず(1)解答(正解or不正解)。これは結論です。マルなのかバツなのか、まず結論が書いてあります。当然ですが、これによって自分が正解だったのか、不正解だったのかすぐにわかります。よくあるとは言いませんが、巷の問題集の中には、長々と説明文や前置き等々が書いてあって最後に結論(正解or不正解)が書いてあるケースってありますよね。これ、すごく読みづらいんですよね。もちろん結論の箇所が太字にされていたり、色付けされていたりと工夫はされているのですが、初めに書いてあることに勝るものはありません。結論大事。

次に(2)重要事項(要点)の説明。問題集を読んでいる人は、単にこの問題が解けるようになりたいのではなく、試験で合格するための知識を習得したいと思ってるわけです。なので、受験する上で重要な点が書いてあると嬉しいわけです。この問題集は「こういった考え方や事項が重要なんですよ。これ、覚えてくださいね」と言わんばかりに、要点がババンと書かれているので大変助かります。そうか、ここが重要なポイントなのか、と認識できるわけです。これもその他参考書では色んな書き方がありますよね。枠を作って、重要ポイント!といった風に視覚的に強調させているようなものもありますし、文章の中で太字にして強調させているようなものもありますし。でもこの本の場合は、レイアウトは崩さないんです。あくまで解説の一要素として、(1)の後に、要点が文章で書かれています。色付けや太字で強調されていたりともちろん工夫もされていますが、紙面のレイアウトを崩さずに、一連の流れで説明しているので、とてもシンプルで情報をつかみやすいです。

最後に(3)解答の根拠。これは忘れられがちなのですが、個人的にとても重要なポイントです。

これも例で考えてみます。

問題:次の文章が適切であればマル、適切でなければバツをつけてください。

「私dryttは、ある参考書を購入し、その参考書の素晴らしさに感銘を受けた。しかし試験は不合格だった。」

答えはバツだったとします。しかし、問題文が(今回の例のように)読む人にとって未知な内容であった時、どの箇所が適切でないのか(バツなのか)、判断がつかないと思いませんか? 例えば、参考書を購入した点が不適切で、実は友人から借りていたのでバツであるとか。 例えば、参考書の素晴らしさに感銘を受けた点が不適切で、参考書の構成に感銘を受けたのだから、バツであるとか。 例えば、試験は不合格だった点が不適切で、試験は合格したから、バツであるとか。ちなみに試験は合格したので、こちらが今回バツであるとした理由です。

何が言いたかったというと、何が適切でなかったのかは、明記してくれないと読み手が脳内補完しなければならず、疲れる・困るということです。その点、この参考書は、(3)で言う通り、解説としては「バツ。〜(省略)〜によって、私dryttは、ある参考書を購入し、その参考書の素晴らしさに感銘を受けた。しかし試験は合格していたのでバツである」と最後にきちんと明記されているのですぐにどこが誤りの箇所なのか分かりとても親切なんですよ。問題の文章をなぞっているわけです。これが、「参考書は購入しており〜、感銘を受けたのは〜、試験は〜、不合格だったとはいえない。」などと書いてあると、中身を咀嚼して補完する作業を読み手に頼っているってことになりませんかね。結構こういう本あります。だから自分でググったりして時間がかかることも。

こういったストレスがかからないので、(3)は一見してクドいようにも見えるのですがとても良い点だと思います。実のところ、私は(3)の点はこの問題集を読むまでは、なぜこんなにクドクド書いてあるんだ、字数稼ぎなのか?と当初は思っていたんです。ただ、前述の例のように、よく分からない問題に当たった時にとてもありがたみを感じまして。デメリットではなく大きなメリットなんだと考えるようになりました。

3.デザインが洗練されている

レイアウトの話は前述1.の中で触れましたけれど、デザインも素晴らしいんです。ずばり、シンプルで無駄なものがない。イラストとか一切ありません。気を散らすようなものは一切ないんです。ひたすら文字です。必要な情報だけびっしり乗っている感じです。こういう問題集は最近少なくなったように思います。勉強のスタイルも人によって十人十色なので、なるべく大衆受けするためには、イラストもできるだけ取り入れて堅くなりすぎず、誰でもとっつきやすくするデザインが多いと思うんです。でもこの問題集はそんなことは全くしてません。文字です。文字しかありません。ビックリマークとか、ここは重要!とかそんな枠やイラストは一切ありません。ひたすらに、文字が書かれています。小説とかと一緒です。とにかく文字。必要な情報が詰まってます。

この種のデザインが大好きです。決して小説をよく読むわけではないのですが、無駄がないのが好印象だったのか、とても好みだと感じています。

さて、以上3つが素晴らしい点だったわけですが、いかがでしたでしょうか。

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以上です、といいながら一点書き忘れていたので追加を。章ごとの終わりに要旨がまとまって一覧化されているんです。これまた便利。試験前とかの復習に最適なのです。数分だけキーワードをササッと確認したいなとおもったときにも活用できる。思い返せば本当に助けられた問題集でした。

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ここまで読んでくださった方の中には既にお気付きの方もいるかもしれません。この問題集は決して誰もが好きになれるものではない、ということです。そこで、メリットだけでなくデメリットにも簡単に触れておきたいと思います。ちなみに、メリットの裏返しがそのままデメリットになる形です。端的にいうと次のようになります。

1.構成が単調である。

2.文章が長い。文字が多い。

3.遊びがない。つまらない。

つまらない。この一言に尽きるかもしれません。ただ、ひたすらに問題と答えが書かれているので、人によっては息苦しいと思います。遊びがないのでずっとフルスピードで走り続けなければなりません。私の場合はそれが良かった点なのですが、人によっては重い、眠くなる、お経のようだと感じるかもしれません。かくいう私もちょくちょく寝てしまったときはあります。(笑)

おわりに

最後に学習の効果といいますか、試験勉強の役に立ったのかという点について簡単に触れますと、私はビジ法3級の試験はこの問題集だけを使用し、無事合格しています。(厳密には2級も併願で受験し合格していますので、必ずしもこの問題集だけの知識だったとは言い切れません)この問題集を使っていて、読んでいる途中に「ああ、いいなあこの問題集」と構成の良さにうつつを抜かすことはありましたが、それ以外は問題なく集中して勉強できました。とても良い参考書だったと思います。アマゾンのレビューも本記事を書いている当時(2018年12月22日)12件のカスタマーレビューで、評価5ですので、世の中的にも評価は上々なのではないでしょうか。加えて、試験当日にも試験会場でちらほら読まれている方も実際にいらっしゃいましたので、人気もあるのかなと思います。私と同じように文字が好きな方なのかもしれません。

とはいえ、私はこの問題集が人気になって欲しいというわけではなく、ただ、私にとってこの本が素晴らしくて、もしかしたら同じような人がいるかもしれないとの想いからぜひ紹介したいとこの記事を書いていますので、この記事の内容を鵜呑みにすることなく、ご自身で手にとって読んで見てほしいと思います。あくまで一個人の意見としてお考えください。

この問題集と出会えたのは偶然で、当初本は買わずにネットの記事だけで試験勉強を完結させようと考えていた私でしたが、あまりに素晴らしくつい購入に走らされてしまったこの本の出版社である翔泳社さん、およびこの問題集の出版に携わった方に感謝を申し上げ、筆を置くこととします。

これからビジ法試験を受験をされる方の試験勉強が捗りますように。

法務教科書 ビジネス実務法務検定試験(R)3級 テキストいらずの問題集 2018年版

2019年度版が既に出ていますので、今から勉強されるならこちらでしょうか。

法務教科書 ビジネス実務法務検定試験(R)3級 テキストいらずの問題集 2019年版 (EXAMPRESS)

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